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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第37章 現代を楽しもう! ❀北の旅編❀


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結婚式のあとの食事会で、今回のサプライズがだいぶ前から計画されていたことを知った。

もともと謙信様は機会があれば現代の様式で結婚式をあげたいと思っていたらしく、北海道旅行の話が舞い込んできたタイミングで結婚式をあげると決めたそうだ。


ドレスはホテルが指定した近くの貸衣装のお店に行き、サイズは謙信様がことあるごとに私に触れて確かめ、または寝ているうちにサイズを測り、細かい調整は背中が編み上げの紐になっているデザインを選ぶことで解決したらしい。


細かい段取りは謙信様の意向を聞きながら、佐助君がネットや電話でプランナーの人とやり取りをしてくれたらしい。


「皆さん、ありがとうございました。
 まさか結婚式をあげられるなんて、嬉しいです」


頭を下げた拍子に薬指の指輪が見えて、嬉しさがムクムクと膨れ上がった。


謙信「このままなし崩しで妻とするのが嫌だっただけだ。
 あちらの時代に戻ればもう一度祝言をあげることになろうが、舞の心情を思えば、こちらの形式に則(のっと)って式をあげたかったのだ。
 写真があれば、仏前で舞の父と母に晴れ姿を見せられるだろう?」

「謙信様…」


(そこまで考えてくれたなんて……)


感謝の気持ちをこめて謙信様の手を取った。
 

謙信「異国の神の前で愛を誓うことになろうとは予想外だったが、ウェディングドレスは白無垢とはまた違う美しさでお前を彩ってくれた。
 俺の妻はこの世で一番美しい……」

「け、謙信様、皆の前で恥ずかしいです。それに綺麗な人なら他にも居ますよ」

謙信「他など知らん。俺はいつか舞が愛しすぎて死ぬかもしれない」


タキシードとドレスを着たままなので抱きしめられなかったけど、そうじゃなかったら思い切り抱きしめられていただろう。


「し!?縁起でもないこと言わないでください。
 死んじゃ駄目です、謙信様っ。長生きしてください」


握った手にぎゅっと力を込めた。


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