第37章 現代を楽しもう! ❀北の旅編❀
佐助「やぁ、舞さん。水着姿も可愛いね」
信玄「姫、随分と大胆だな。眩しくて太陽の光さえ翳りそうだ」
(え、なんで後ろから声が……)
恐る恐る振り返ると周囲の視線を独占させて3人のイケメンが立っていた。
旅行のためにと買ったサーフパンツとラッシュガードがよく似合っている。
(三人ともイケメンだし、身体も鍛えてるし…)
そんな3人の前でぜんっぜん自信のない身体を晒す羽目になって、もう逃げだしたい。
「この格好で来る予定じゃなかったんです。ちょっとトラブルが発生して……」
片手でウエストを、もう片方で胸元を隠しながら3人の方に向き直る。
謙信様は振り返った私の姿を上から下まで見て固まっている。
謙信「舞……」
「わわわ、見ないでください。あの、さっき龍輝から何か受け取りませんでした?
あれが私のラッシュガードなんです」
謙信「あれか!直ぐ取ってくる」
謙信様は行きかけてまた戻ってきた。
「どうしたんですか?」
謙信「これを着ていろ」
目の前でラッシュガードを脱いで私の肩に掛けてくれた。
白く透き通るような肌と鍛えられた体が露わになって、周囲に居た女の子達の視線を独占している。
それをてんで無視して謙信様は前を合わせて私の手に持たせた。
謙信「いいか、俺が戻るまでそのまま動くなよ。
それ以上他の男に肌を見せるな」
ちょっと怒ったような声で言うと、走っていった。