第36章 現代を楽しもう! ❀年末年始編❀
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これで年越しができるのかという心配は、その後の皆の活躍で消え去った。
謙信「佐助、舞は忙しい。洗濯物を取り込んでおけ」
佐助「はい」
謙信様はカウンターで薬味を刻んでいる。
「結鈴、龍輝、今から天ぷらを揚げるからあっちに行ってて?」
結鈴・龍輝「えーー」
「油が跳ねるから危ないよ」
信玄「結鈴と龍輝はこの小皿と箸を持って、テーブルに並べてくれるか?」
結鈴・龍輝「「うん!」」
信玄「龍輝ー。その箸はそこじゃないと思うが?」
龍輝「あ、間違えた!」
謙信「舞、ネギを刻み終えた。他にすることはあるか」
「え?えーと、えーと…じゃあお風呂の準備を」
タイミング良く湯沸かし終了の音楽が流れた。
謙信「子供達を風呂に入れてくる」
「ありがとうございます」
(ひ、人手があるって凄い……)
同時進行であれこれできることに感動した。
洗濯物を取り込んでくれた佐助君が帰ってきた。
佐助「4年ぶりに年末恒例白黒歌合戦が見られると思うとワクワクするな」
「ふふ、子供達が寝たらお酒飲みながら見ようね」
信玄「姫と酒を飲みながら年越しか。楽しみだ」
「せっかくなので日本各地の日本酒を色々買っておいたんです。私も楽しみです」
信玄様がフッと目元を和らげた。
信玄「一緒に盃を交わす相手が居ればこそ…酒も美味しくなるものだ」
佐助「同感です」
「そうですよね、わかるわかる」
一緒に飲んでくれる人が居れば楽しい。
(さらにその相手が大好きな人だったら………)
謙信様は美味しいと笑ってくれるだろうか…。
想像したら、夜が楽しみで仕方がなかった。