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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第36章 現代を楽しもう! ❀年末年始編❀


この困った人をどうやってかわそうか頭を巡らせていると…


謙信「……お前達は隙あらば舞にちょっかいを出しおって!」

信玄「おっと、思っていたより戻りが早いな。せっかく姫に食べさせてもらおうと思ったのに」


謙信様の鋭い視線が私に向いた。


謙信「食べさせたのか?」

「た、食べさせてませんっ」


あからさまにホッとした顔をして謙信様が詰め寄る。


謙信「舞は忙しい身だ。自分で食えっ!」


信玄様がしたり顔になった。


信玄「じゃあ忙しくない時なら良いってことだな。姫、じゃあ後でな」

「えっ!?そ、そういう意味じゃ…」


反論を聞かず、信玄様は颯爽と居なくなった。


謙信「くっ、言葉のあげあしをとられるとは不覚!」

「ぷ。謙信様、そんなに落ち込まないでくださいね」


近くに寄ると腰に腕が回った。ふわりと謙信様の香りがしてドキッとする。


「わっ?!」

謙信「お前が愛らしいからあいつらがちょっかいを出すのだ。
 いっそのこと四六時中、面でもつけてもらうか…」

「……丁重にお断りします」


大晦日なのに、忙しいのに、


「いつまでたっても料理がすすまない…!」


せっかく作った天ぷらの衣がボールの中で温くなってしまい、私はがっくりと肩を落とした。


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