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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第35章 現代を楽しもう! ❀お寺編❀


謙信「お前の心は神仏のように清らかで深いと、今でも感ずる時がある。
 その尊い心を垣間見るたびに同じ人間だろうかと驚き、躊躇い、愛しいと思う」

「あ、ありがとうございます」


ストレートな表現にそれ以上何も言えなかった。
赤くなって俯く私を、謙信様とご住職が穏やかに笑って見ている。


住職「謙信様は舞様を深く想っていらっしゃるのですね。
 先ほどの針の件ですが、確かにございますよ」

「え?どこですか?」

住職「こちらから見て右奥の……」


ご住職が示す場所を見ると、確かに針らしきものを持っている。
針というよりお箸みたいに太かったけど。


住職「何故針を持っているのか謎だったのですが、そうですか……針子をしていた舞様をモデルにしたのなら納得できますな」

「……」


知れば知るほど私のために建てられたんだと感じる。
気後れはしてるけど謙信様の想いが純粋に嬉しい。


「謙信様、改めてありがとうございました。
 こんなに想いをこめて再建されていたなんて知りませんでした」

謙信「ふっ、その嬉しそうな顔を見られただけで満足だ。礼など無用だ。
 再建の指示を出した時、舞に二度と会えないと思っていたからな。
 生きる道を選んでくれた舞に礼を言いたいのは俺だ」


温かな手が私の手をとった。

私の存在を確かめるように。

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