第33章 蜜月の始まり(R18)
謙信「俺なしではいられない身体になれ」
「!!」
低く怪しく誘う声が鼓膜を通過し、脳内に響く。
まるで催眠術にかかったように頭がぼうっとなり、謙信様の言葉が脳内に深く刻まれていく。
決して逃れられないものに甘く縛りつけられた。
脳が浸蝕されていくような感覚。人にここまで踏み込まれたことは初めてで、けど嫌などころか心が震えるほど嬉しかった。
「は…い、け、んしん、様……」
二色の瞳をウットリと見つめ虚ろに返事をすると、謙信様がふっと息を漏らした。
謙信「愛している、舞。俺を求めろ。
俺だけを受け入れ、歓喜の啼き声をあげ、その身を震わせろっ」
「え!?あっ、ちょ…んぁっ!ま、まって、くださ、い、あぁ!!」
静止の言葉を無視して謙信様の腰が激しく動いた。
こらえていたものを解放するように、容赦ない律動だった。
ズッ、ズッ、ジュッ、ジュッ!
「あ、あっ、や!やぁっ!!」
硬い胸板を押し戻すけど謙信様にしてみれば抵抗のうちにも入っていないようだ。
太ももの裏を両手で押し上げられ、なんなく体勢を変えられた。
結合部を晒され、ドロドロに溶けた中心を突き上げられる。
ベッドのマットが律動の衝撃を吸収して揺れる。
さっきよりも『ぎっ、ぎっ、ぎっ』とフレームが大きく、短い間隔で鳴り、行為の激しさを教えてくる。
謙信「こうして、はっ、突き上げるとお前の身体が弾むように返ってきて、っ、このベッドという寝具はなかなかに良いな」
「だめっ、ぅん、はっ……ぁ」
なんだかもう身体も頭もがドロドロに溶けて、まともな言葉を発せられない。
お腹の奥だけじゃない、全身が性感帯になったかのように熱い。