第33章 蜜月の始まり(R18)
ちゅ…と儚い水音をさせて、長い指がようやく離れた。
下半身全体が解き放った熱の余韻で怠い。
「は、ぁ……」
快感の波が去り、くたっとベッドに身を預けた。
繋いだ手だけはそのままで…。
目を瞑って肩で息をしていると、謙信様が覆いかぶさってきた。
謙信様が動くと硬いままの欲を感じ、はっとなる。
(イッたのは私だけ…謙信様はまだ…)
そう言えばさっき『次は』って言っていた。
これからまた攻められる可能性に慄(おのの)いた。
(もう二回もイッたから足腰に力…はいんない……)
慣れない絶頂に二度も押し上げられた。
負荷がかかった足の付け根がプルプルと震えている。
謙信「快感によがる顔も、欲に溺れる顔も美しかったぞ。
浅ましく絡みついてくる濡れた秘肉ものけぞる体も…俺を魅了してやまない」
そっと頬に手が当たり、目を開けた。
手の甲で労うように撫でられ、甘えるように頬をすりよせた。
謙信「達する時のお前は綺麗だ。
身体中の筋肉を強張らせ、ここに皺を寄せて耐えている顔がたまらなく愛おしい。
俺の名を懸命に叫びながら果てるとはいじらしいな……」
『ここ』と眉間に口づけされた。
「や、言わないでください、恥ずかしいです!」
謙信「ふっ、わざと舞が恥ずかしがるよう言っている」
「い、意地悪っ!」
謙信「横を向くな…目を逸らして良いとは言ってない」
ちゅっ、ちゅっとこめかみに口づけが降ってきて『こっちを向け』と言われる。
「ん!ふっ……」
くすぐったくて顔を元に戻すと間近で謙信様と目が合った。