第33章 蜜月の始まり(R18)
(え!?)
しかも片手でホックを外してしまったからびっくりだ。
緩んだブラを慌てて押さえた。
「ま、待ってください。なんで謙信様が下着の外し方をご存じなんですか?」
謙信「以前干してあるのを少し見ただけだ」
(少し見ただけで外し方をマスターするなんて!
しかも下着は隠して干していたのにいつ見たの!?)
「謙信様って……」
(なんでそんなにスキルが高いんだろう。女の人を避けて生きてきたはずなのに)
謙信「ん、俺がなんだ?」
「戦だけじゃなく、こっちも天才的な才能をお持ちなのかと……」
謙信「なんだ、それは」
「だってキスもエッチも凄いのに初めての下着を簡単にとっちゃうし…。
女の人を避けてきたのに、才能かななんて思ってしまいました」
謙信「きす?えっち?」
謙信様が目を瞬かせている。
薄い唇からそんな言葉が出てくるなんて、聞いてるこちらが悪い気になってくる。
「あー、なんでもないです」
知らないふりを決め込もうとしたけど駄目だった。
両頬を掴まれ、深い口づけを与えられた。
「ん……はぁ」
また思考がとろけたところで謙信様に問いかけられた。
謙信「今のは『きす』か、『えっち』か。どちらだ?」
「え?」
意地悪な笑みがこちらを見おろしている。
動揺しているうちに身体を起こされてパジャマと下着をはぎ取られた。
上半身裸になって寝かせられ、すぐに謙信様が抱きしめてくれた。
素肌同士の馴染みのよい温もりが、気持ちがいい。
だけど謙信様が腰をぐいっと押し付けてきてまた問いかけてきた。
下腹にぐいぐいと硬いものを押し付けられ、羽のような軽さで胸を触られた。
謙信「この行為の先は……どっちだ」
「そ、それは……」
謙信様の手の甲が愉しそうに肌を滑っていく。
耳の後ろから首へ、胸は乳首を避けるようにして円を描いた。
あばらを滑っておへそを一周して脇腹まで。
「あ、はぁ……や、謙信様」
(触るならちゃんと触って欲しい)
謙信「早く言わねばずっとこのままお預けにするぞ」
「~~~キスは口づけで、エッチはその…」
謙信「なんだ?」
謙信様の形の良い唇がニヤリと吊り上がっている。