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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第33章 蜜月の始まり(R18)


――――
――


謙信「寝る時間だ。母に挨拶しろ」
結鈴「ママ、おやすみ」
龍輝「おやすみー!朝はパンがいい」

「はいはい、わかりました。おやすみ」


謙信様は二人の手をひいて二階へと連れていった。
明日の準備をしながら、ほっと息を吐く。


(いつも通りなんだけどな…)


謙信様の表情も、行動も、いつもと何も変わらないのに甘い予感がつきまとって離れない。

小一時間も経った頃、謙信様が降りてきた。


「寝かしつけてくれてありがとうございます」


お茶を煎れて謙信様の前に置いた。


謙信「礼などいらん。容易いことだ。
 しかし…結鈴はあの二枚舌の狐男、龍輝はよりによってあの魔王を抱いて寝たぞ。あの人形はどうにからならないのか?」


苦々しい顔でお茶を飲んでいる。


「ふふ、あれは赤ちゃんの頃から一緒に寝ていた人形達ですから今更どうにかなるものでもないかと…」


クスクスと笑うと謙信様が面白くなさそうな顔をする。
その表情ひとつでも愛しさがこみ上げる。

信玄様が目覚めたという大きな喜びがあったせいか、心がふわふわと軽く、温かい。


謙信「舞、もう用は済んだか?」

「はい、片付けも済みましたし、明日の準備も終わりました」

謙信「ではこれからの時を俺とともに過ごせ」


差し伸べられた手を取ると、ソファに座る謙信様の膝上に横抱きにされる。

こちらに来てふた月目に突入し、体つきは大分戻った。
胸板も厚く、抱き寄せる腕も力強い。
包まれる安心感に全身から力が抜けた。


「こうされると、とても安心します」


頬にあたる温もりが気持ちいい。
髪を優しく梳かれる感触にうっとりする。


謙信「舞、話したいことがあるのだが…」

「はい、なんですか?」


まどろみにも似た心地良さに身を委ねていると、細い指先が私の下腹をするりと撫でた。


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