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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第33章 蜜月の始まり(R18)


――――
――

(姫目線)

信玄様は術後の経過は問題ないものの、筋力が衰えていたため、もう少し入院してリハビリに励むことになった。

佐助君に電話でそのことを話すととても喜んでくれて、週末には必ず見舞いに行くと言っていた。


「信玄様が目覚めてくれて良かったですね」


何度そう口にしたかわからない。
でも本当に嬉しくて謙信様に繰り返し言ってしまう。

起きたばかりなのでゆっくりした方が良いだろうと、早めに病室を後にして家路についていた。

後部座席では龍輝(たつき)と結鈴(ゆり)がお気に入りのDVDを夢中で見ている。


謙信「そんなに信玄が目覚めて嬉しいか。
 お前は……誰の妻だ?」


後ろの二人には聞こえない小さな声で囁くと、助手席側から謙信様の手が伸びてきて私の太ももを撫でる。

急に与えられた刺激に飛び上がりそうになった。


「!け、謙信様です!」


ハンドル操作を誤らないよう、ぎゅっと握った。


スル…


太ももに置かれた手が内ももの方へ流れるように進む。


(わわわ!)


「あ、危ないですよ」


前は見てる…けど、内ももに感じる感触に意識が集中しそうになり、ハンドルを握る手に汗が滲んだ。


謙信「……」


静かに笑う気配がして手が離れていった。

チラリと見ると謙信様は窓の外を眺めている。その横顔はいつも通りのクールな表情だ。


(なんだろう…)


トクンと鼓動が跳ねた。

何も言われてないし目で語りかけてきたわけでもない。


(でも…、でも……)


予感がした。



――今夜、謙信様は私を……



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