第32章 眠り王子に祝福の…を
――――
――
佐助君と別れた後は高速にのり、渋滞にはまることなく予定通りの時間に病院に到着できた。
後部座席を振り返ると結鈴と龍輝が謙信様にもたれかかるようにして寝ている。
「ふふ、着きましたよ。謙信様、子供たちの相手をしてくださってありがとうございました」
謙信「このくらい容易い。俺はただ座っていただけだ。舞の方こそ疲れたであろう?」
心配そうにこちらを見る謙信様に首をふった。
「平気です。車の運転は割と好きなので!
しかも今回は謙信様や信玄様が話し相手になってくれたので楽しかったです」
信玄「こんなに遠くまで運転させてすまなかった。姫は頼もしいな」
「そ、そんなことないです!謙信様や信玄様の方がよっぽど頼もしいですよ。ささ、降りましょう」
受付で名乗るとすぐに個室の病室に通され、明日はほぼ一日検査に当てられると説明をされた。
紹介状をもって駆けつけた佐助君と合流し、話し合った結果、検査の結果がでるまでの数日間は佐助君が付き添うことになった。