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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第16章 武将くまたん


信長が次を促したので、秀吉は白磁の色をした包みを取り出す。
秀吉は結び目を解き、光秀に一度見せた。


光秀そっくりの着物を着たくまの人形は、腰に種子島を下げ意地悪く笑っている。
瞳の色は琥珀色で、長い下まつ毛が光秀そっくりだ。

煮物や焼き魚、漬物がのった丼を手に持っており、丼のてっぺんに『天下統一飯』ののぼりが立っている。

懐から何かが覗いていて、光秀はよく見ようとしたが、秀吉の手によって信長の方へ向けられてしまった。


政宗「のぶたん、ひでたんときたから、『みつたん』か?」

光秀「ふっ、あの単純な小娘ならきっとそう名付けているだろうな」


ところがその予想は大きく外れた。


秀吉「意地悪大好き『わるたん』だ。
 光秀、舞に意地悪しすぎたんじゃないのか」


秀吉が少し愉快そうに眉を上げている。


光秀「……」


政宗と家康が同時に噴き出したのが聞こえた。

信長も興を覚えているのか、口の端を上げて鉄扇でゆるりとあおいでいる。


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