第16章 武将くまたん
(一気読み姫様のためのほっとひと息たいむ)
✿謙信様とひと息✿
来たか
こっちにおいで、ああ、そのいつもお前が見ている『すまほ』は一旦置け
俺が居る時は俺だけを見ていろ
よし、良い子だな
どうした…そのように寂しそうな顔をして
俺はこうしてここに居るから安心しろ
この話はまだ先がある
読み急いでも到底今日中に読み終えることはできないだろう
ならばキリがいいここで休め
ほら、膝の上においで
ふむ…良い香りがするな。この間教えてくれた『しゃんぷー』と『ぼでぃそおぷ』の香りか?
この香が俺の体に移るようなことをしようか
ふっ、何を照れている?
まずは口付けからだ
すまほの見過ぎでボンヤリしているお前の目に口付けてやろう
目を閉じろ
?
何故目を閉じない?
……見惚れていたなどと愛らしいことを申すな
これからは俺達の時間だ
その香りすら奪ってやろう
愛している、舞