第2章 夜を忍ぶ
女中頭「姫様?」
少しポーっとしたせいで怪訝そうに声を掛けられる。
「すみません。さ、続きをやりましょう」
女中頭「お疲れになったのではないですか?
あとは広間だけですので、なんとかなります。今日はどうぞお休みください」
「いえ、大丈夫です!最後までお手伝いさせてください」
私は慌てて桶と雑巾を持つ。
始めたからには最後までやりたい性格だ。人手が足りないと聞いたらなおさら。
女中頭「姫様、ありがとうございます」
何度も頭を下げられ広間を一緒に掃除した。
途中秀吉さんに『そんな高い所を拭いて、落ちたらどうするんだ!』と無理やり雑巾がけを交代させられ、その後、秀吉さんを探しに来た三成君も加わって(はたきで障子に穴を開けてたけど)、4人で掃除することになり楽しいひと時となった。