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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第13章 二人の絆


信玄「君に袖にされた男は数多いだろうな」

「……?そんなことないですよ。
 今まで生きてきてモテた事なんて一度もないです」

信玄「それはきっと君が無意識に男の好意を袖にしているからだろう。
 落としがいがありそうだが今は手を引くとしよう」


信玄様は苦笑い混じりのため息を吐いて立ち上がった。


信玄「玄関まで送るよ。今日は無礼なことをしてすまなかったな。
 次に会った時はぜひとも挽回させてほしい。
 このままでは君の中で俺は最低の男だろうからな」


自然な動作で手を差し伸べられた。


(手を取れってこと?)


押し倒された真新しい記憶が蘇る。


信玄「もう何もしないから、おいで」


蕩けそうな微笑みで促されおずおずと手を伸ばした。大きな手に手を重ね、立ち上がる。

結局使われることのなかった墨と筆を残し部屋を出た。


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