第11章 看病七日目 愛を交わす(R18)
「そのお顔を見られただけで幸せです。謙信様の笑った顔、好きです。
でも戸惑った顔も怒った顔も…全部全部大好きです」
謙信様の顔がさっと赤くなった。
「ふふ、早く謙信様のところへ行きたいです。私もあなたを幸せにしたいです」
謙信「っ、愛らしいことを言う口はこうしてくれる」
薄い唇が近づいたかと思うと言葉を攫うように深く口づけられた。
「っ!?んん!?」
抵抗しようにも逞しい腕に捕まってしまっている。
お湯がチャプチャプと音をたてている中、口づけの微かな水音が混じる。
「はぁ、謙信様…」
謙信様の唇はどんどん下へ降りていく。
身体を隠すために着ていた湯帷子の紐を解かれた。
「!?」
お湯の中にふわりと湯帷子が白く広がった。
謙信「舞、城で湯浴みする時は女中も一緒か?」
首筋をつつと舐め上げながら謙信様が聞いてくる。
「ん!いいえ、入浴を手伝ってもらうのは慣れていないので断っています」
耳たぶを齧られ、耳の穴に舌が差し込まれた。
「ひゃんっ!?」
耳にぬちゅっと生々しい音が響いて飛び上がった。
謙信「着替えも一人か?お前が他の者に身体を見られることはないのか?」
「ん!は、はい!さっきからなんでそんなことを聞くんですか?」
(もしかして同姓相手でも身体を見せて欲しくないって思ってるのかな?)
薄い唇が美しい弧を描き、企んだような顔をしている。
(な、なんか嫌な予感が…する!)
本能的に逃げの姿勢をとった。
謙信「俺から逃げようなどと百年早い」