第11章 看病七日目 愛を交わす(R18)
――――
――
快感の頂きが見えているが、舞は達しきれずに怯えた。
一度も達したことがないなら当然だろう。
(達したらどうなるか味あわなければ、わからないだろう?)
舞が快楽の頂点に達する『初めて』が無性に欲しい。
俺なしではいられない身体にしたい。
(俺が与える快感と温もりに溺れてしまえ)
そうすれば身も心も、全て俺のモノだ。
ずっと抑えつけている吐精感は限界にきているのに、舞の腰が跳ねた。
謙信「…っ………くっ…」
俺のモノを締め付けていた内壁の動きが吐精を促すような震えに変わる。
余裕も何もない。食いしばって吐精感を抑えた。
ここまできて先に達したくはない。供に果てたい。
絶頂を恐れる舞を抱きしめてやった。
互いの身体が隙間なく重なると、男が持ち合わせない柔らかさと細さを感じる。
全く違う造りなのに、重なってみれば欠けていたものがピタリと嵌ったような錯覚を覚えた。
この世に生み落とされた時に欠け落ちて失くしたものがあるとすれば……
(舞、お前だ)
失くしていたものをやっと見つけた。
そんな気がした。
(駄目だ、お前のすべてを俺のものにしたい)
指も、つらぬく欲でさえ侵入できない舞の最奥。
子を育てる場所のもっと奥。
女の身体が子の卵をひっそりと育て守っていると言われている場所。
そこに辿りつけるものは……男がつくりだす子種だけだ。
浅ましく己の情欲が滾るのを感じた。
謙信「このままっ、はっ、注ぐぞっ」
血を残さぬと誓った身で、舞に種を注ぎ、征服したいと願う。
大きな矛盾だ。
(だが舞に癒され、誓いは効力を失くした。戯れではなく本気で惚れている…ならば……)
男の本能がこのまま、と囁く。