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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第9章 看病七日目 岐路


――――
――


夜が明け、いつも通り舞が長屋にやってきた。

毎朝そうであるように襷がけをして髪を1つに結い、朝餉の仕度をしている。
思えば日を追う毎に火の扱いが上手くなった。


(この姿を見るのも今日で最後か……)


いつまでもそこに居ると錯覚してしまいそうなほど、小さな後ろ姿はこの場に馴染んでいる。

だが春にここへ来たとしても舞はこの長屋どころか、安土にさえ居ない。

今は確かに居るのに、儚く俺の前から去ってしまう。


謙信「……」

佐助「……」


朝から佐助は何か言いたげだ。

なんだと問いかける余裕さえ、俺にはなかった。


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