第92章 現代を楽しもう! ❀デート編(R-18)❀
(うう……)
今日に限っていつものおじいちゃん先生の他に、医大の研修生も同席している。看護師さんもついているし、恥ずかしいアレコレを複数の人間に見られて顔から火が出そうだ。
「あ……えっと………」
先生「便が硬くて傷がついたのかもしれませんね。痔(じ)のお薬をだしておきますので、一日一回お風呂上りに塗っておいてください」
「…………え」
何も言わないうちに切れ痔の診断名をつけられ、処方箋を受け取った。
「……」
調剤薬局にはこれまた若いイケメンの調剤師さんにご丁寧に塗り方まで説明された。
それだけでも自尊心はズタズタだったのに車で待っていた謙信様に『何か薬を出されたのか』と覗き込まれそうになって死ぬほど恥ずかしい思いをした。
謙信様と『仲良く』した形跡を見られた上に、痔じゃないのに痔にされてしまった恥ずかしさは、しばらく消えてくれなかった。
(うう~~~、数年分の『恥ずかしい』を一日で経験した気分…)
ボロボロになった精神にむち打ち、車のエンジンをかけた。