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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第92章 現代を楽しもう! ❀デート編(R-18)❀


「う~~~~謙信様、ぜっっっったい、嫌ですからね」

謙信「……これは何か聞いているだけだろうに、さっきから一人で何を慌てている?
 まぁ、お前の慌て具合から大方予想はついたが…」


謙信様が眉を下げておかしそうに口元をおさえた。


「え、わかったんですか!?」

謙信「ラブグッズを直訳し、形状、お前の反応を見れば容易なことだ。
 安心しろ。お前が本気で嫌がることはしない」

「ほんとに?」

謙信「本当だ。わかったら茶をどうにかしてこい。湯が冷めるぞ?」

「は、はい」


はあぁと大きく息を吐いてキッチンに戻った。

蒸らしていた茶葉がすっかり開ききっている。これでは渋いだろうとそれは捨てて、新しく入れ直した。

その間に謙信様はベッドにあがり、避妊具の小さな包みを手に取り、電気のボタンを押し、カーテンを開けて隠し窓を見つけたりしていて、最後にテレビをつけようとした。

それは危惧していたことだったので、声をかけた。


「謙信様、ラブホのテレビはエッチなチャンネルがあるので気をつけてください」

謙信「なんだと…?」


声をかけるのと電源ボタンが押されるのが重なり、大画面のテレビに裸の男女がうつしだされた。


「わわわわっ」


(遅かった!!絶対あるあるな事態なのに!)


手元の湯呑に急いで視線を落とした。
謙信様の反射神経は抜群で、直ぐに違うチャンネルに変わった。


謙信「…知っていたのならもっと早く言え」


渋い顔つきで抗議された。


「す、すみません」


画面には英語で世界情勢を伝える海外ニュースがうつっている。
字幕を追わないと何を言っているかわからないけど、今はそれが丁度よい気分だ。


「どうぞ、お茶です」


妙に脱力し、二人分のお茶を置いて隣に座った。
慣れない場所でここが唯一安心できる。

ため息を連発してお茶を飲んでいると、謙信様が含み笑いをして肩に手を回してくれた。

1人で慌てていた自分が今更滑稽に思えてきた。


謙信「それを飲んだら風呂に入ろう。少し落ち着け」

「うぅ、ありがとうございます」


(初めてラブホに来た謙信様に励まされちゃったよ…)


熱いほうじ茶を飲んで、またため息をついた。


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