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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第90章 現代を楽しもう! ❀謙信様の誕生日編❀


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2月18日、早朝。


謙信様の朝はとても早い。

ジョギングや走り込みをしたあと、木刀を使った鍛錬をし、加えて佐助君が知り合いに作成してもらった『肉体改造プログラム』までこなしているそうだ。

毎日欠かさず行うストイックな姿勢に、尊敬してしまう。

いつもなら私は寝ている時間だけど、起きだして謙信様のお部屋を訪ねた。

夜明け前の暗い廊下に、謙信様の部屋から電気が漏れて光の筋を作っている。


コンコンコン


ノックすると着替中だったみたいで、謙信様は黒のアンダーシャツ1枚で出てきた。
シャツが肌に密着して、鍛えられた身体のラインを浮き上がらせている。


「おはようございます。お話があって来たのですが良いですか?」


謙信様は部屋に私を招き入れると、ベッドに座らせてくれた。

少し待って居ろと言われて見ていると、手慣れた様子でランニングウェアを着ている。
もうすっかり現代の服に慣れたみたいだ。

着替え終わると隣に座り、気づかわしげに手を取った。

私の隣に来るまでの一連の動作は流れるように綺麗だ。


謙信「こんな早くにどうした?NAME1#は今日も仕事だろう?」

「誰よりも早くお祝いの言葉を伝えたかったんです。
 謙信様、お誕生日おめでとうございます」

謙信「お前は…それだけのために早く起きてくれたのか」

「謙信様と一緒に過ごす初めての誕生日ですから。
 旅行に行くために明後日から連休をとってしまったので、生憎仕事は休めなかったんです。
 挨拶だけでも一番にと」

謙信「そう気負わずとも良い。
 だがお前にそう言われると嬉しいものだな。ありがとう舞」


白い頬を緩め、抱きしめてくれた。

冷えた空気の中で、謙信様の温もりが心地良く私を温めてくれる。

早起きしたので、目を瞑るとまた眠くなってしまう。
目を瞑って温もりと香りを堪能していると、謙信様が小さく笑った。


謙信「ふっ、日向でまどろむ猫のようだな。眠たいのなら添い寝をしてやろう」

「っ、添い寝だけでは済まされなくなりそうなのでやめておきます」


昨日も、その前も龍輝達と花束造りに精を出して、そのまま寝落ちしてしまった。

二夜連続で謙信様を放ってしまったことになる。

添い寝なんかされたら何をされるかわからない。


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