第88章 幸せを願う
『徳生、出産祝いを贈る。
姫も赤ん坊も元気にしているか?
お前達の子に着物を仕立てて贈ろうとしたら、知り合いの針子が徳生と姫、時継の分も仕立ててくれた。
時継にはお前から渡してやってくれ。斬新で派手な『でざいん』だが、あいつに似ている時継なら似合いそうだな。
その針子は蝦夷に住んでいて、顔は合わせていないが武将くまたんを作ってくれたあいつだろうと思う。
おかしなことに年恰好はあの頃のままだっていうんだ。
不老長寿の薬がない限りそんなの無理だろう?頭のいいお前なら何か考え付くか?
あいつは家康にも夜着を仕立てたぞ。
嫌がるだろうが見せて貰えよ。
根詰めて仕事ばっかしてないで、今度奥州に遊びに来い。待っている』
三成「蝦夷………、蝦夷!?」
秀吉『信長様と蘭丸は火に囲まれて死ぬところを『朝日殿』に助けられ、30年後の蝦夷に『飛んだ』っていう夢だった』
三成「そうか、そうだったのか!!」
秀吉様が言っていた夢の話は夢ではなかった。
全身の血液が沸きたった。