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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第88章 幸せを願う



三成「っ」


ざわりと心が揺れた。
黒い生地に使われた黒い糸をよく見る。


繊細な縫い目に見覚えがあった。


『三成君大丈夫!?あ、転んだから袖が破れちゃってるよ。すぐ直してあげる』


…………この香り


『信長様から献上品の香油を頂いちゃった!他にもあったけど私はこの香りが好き。
 どう?いい匂いでしょ?』


(舞様っ!?)


三成「三の姫様っ!!この着物と一緒に政宗様から文は届いていませんか!?」

三の姫「は、はい」


私の剣幕に驚き、三の姫様は袂からいそいそと文を取り出した。


三成「ありがとうございます。三の姫様もご自分の着物を着てみてくださいね」

三の姫「はい、ではお言葉に甘えて」


敏い三の姫様は傍仕えの女性と話し、子供達を引き連れて隣室に移動してくれました。


(気を使わせてしまったな)


申し訳なく思いながらも、手紙を急ぎ開いた。


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