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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第81章 不思議な夢


謙信「………この記録とお前の話から推察するに、息子の秀頼は生き残ったのだろうな。
 秀吉の手によって秘密裏に誰かに預けられ、成長したのち、徳川に仕えたのだろう。
 おそらく手を貸したのは正室の女と、石田三成。徳川家康も絡んでいる」

「や、やっぱりそう思いますか?
 砂浜で会った秀吉さんは『秀頼をくれぐれ頼む』と言った後の秀吉さんじゃないかと思うんです。
 砂浜で私と会ったことで信長様の言葉を思い出して遺言を変えたんだと思います」

謙信「遺言を変えたところで豊臣家は滅亡したことに変わりあるまい。それでもお前は良かったのか……?」

「豊臣の姓が残らなかったのは残念ですが、全部が思い描いた通りにはならないものです。
 けれど正室のねね様は天寿をまっとうし穏やかな最期を迎えていますし、
 家康の隣で実力を発揮し、時継という名を残したのが秀頼様なら…凄く嬉しいです。
 幸せかどうかなんて本人達しかわかりませんが、少なくとも生きてくれた。
 秀吉さんは家族が生きてくれただけでも…幸せに思うんじゃないかと私は思います」


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