第81章 不思議な夢
――――
――
時は瞬く間に過ぎて、信長様と光秀さんの旅立ちは2日後になった。
当初は蘭丸君も一緒に行くことになっていたけど、謙信様の提案で蘭丸君は残り、佐助君が行くことになった。
謙信様曰く『適材適所』だそうだ。
謙信「信長の忍びは佐助よりも日常の生活能力が高い。舞の手助けとなろう。
無駄に愛想をふりまき、町のやつらを手なずけているゆえ、いざという時にその縁は役に立つ。
佐助はそういった面は劣る。南蛮の知識、言語習得は蝦夷の地においてそう役立たぬが、信長達と一緒に行けば大いに役立つ」
もちろん佐助君には必ず戻るよう言いつけ、寂しさを紛らすように暇があれば斬りかかかっていた。
本当に寂しくなる。
餞別がわりに現代から持ってきたものをプレゼントした。
「佐助君、これね、一粒で一日分のミネラルとビタミンがとれるサプリメントと、こっちはカルシウム、鉄分のサプリメントなの。
船旅は栄養が偏るだろうから持っていって。
あとこれはカイロ。寒い時に使って」
佐助「これは助かるな。しかもこんなに…いいの?」
「うん。サプリメントもカイロもこっちで妊娠して悪阻(つわり)が酷くなった時のために沢山もってきたものなの。
良かったら使ってください。
三人で飲んでも3か月はもつよ…あ、でも光秀さんにはちゃんとご飯食べるように言ってね。
これだけ飲んで食事をとらないとか普通にやりそう…」
佐助「わかった、ありがたく頂くよ。じゃあ俺からは動物対策用の最新型かんしゃく玉だ。1ダースプレゼントするよ。
あと、これはお祝い用サプライズかんしゃく玉だ」
「お祝い?」
そのかんしゃく玉だけピンク色をしている。