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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第78章 過去からの来訪者


「そうですね。でも『そう』だとしてもまだお医者様に診てもらう段階ではありません。
 もう少し様子をみましょう。ここ最近冷え込んでますし、もしかしたら周期が狂っただけかもしれません」


細い指が頬を何度もくすぐった。


謙信「何か変化があったらすぐに言え」

「はい」


頬をくすぐっていた手が腹部に乗せられた。

謙信様の眉がキュッと八の字になった。


謙信「お前の孕んだ姿を見たいと思うのは本能の表れなのだろうな…。
 焦ることはないと考えていながら、時々憑りつかれたようにそれしか頭にない時がある。
 舞が愛おしくてたまらぬ」


ぎゅっと抱きしめられ、謙信様の熱が移って身体が熱くなった。


謙信「クリスマスの夜…舞が気を失うまで抱いたのを覚えているか?」

「は、はい。もちろん」


恥ずかしくて謙信様の胸に顔を埋める。

信長様達と仲良く話をしすぎたせいか『仕置きだ』と何度も肌を合わせ、受け止めきれない量の熱を注がれた。

朝まで激しく抱かれたせいで、寝坊したのは記憶に新しい。


謙信「あの夜、何故か…子ができる予感がしたのだ」

「そうなのですか?」


確かにあの夜は情熱的に愛してくれて、私もほだされていっぱい求めてしまった…。

思い出すと、凄く恥ずかしくなる。


謙信「ああ」


目を合わせると謙信様が優しく見下ろしてきた。
二色の目は澄んだ光を宿して綺麗だ。


「ふふ、もし赤ちゃんができたら、謙信様からのクリスマスプレゼントですね」


顔をあげて笑いかけると謙信様が口元を綻ばせた。


謙信「俺にとっては舞からのクリスマスプレゼントとなろう」

「んっ…」


宿っているかもしれない命。

私達は慈しむようにお腹に手を当てて、口づけを交わしあった。


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