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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第77章 聖なる夜は騒がしく


信長「ふっ、良い飲みっぷりだ。軍神、お前の妻を貸せ。久しぶりにそのとぼけた顔を見ながら飲みたい」

謙信「貸さん」

結鈴「えー、じゃあ結鈴が「おしゃく」してあげるね」

「えっ!?こ、こぼすからやめなさい」

信長「ふむ、色気はないが愛らしさは十分だな。
 俺の隣に座れ」

光秀「世が世なら、随分と名誉なお役目だぞ、結鈴?」

謙信「っ!結鈴、駄目だ。とって食われるから離れろ」

結鈴「あちち!」


徳利にふれた小さな手がぱっと離れた。


佐助「あ、結鈴ちゃん、それはさっき俺が燗をつけすぎた、とびきり燗だ」

謙信「佐助……結鈴が火傷をしたらどうしてくれる?表に出てもらおうか」

佐助「…いえ、外に出たら凍傷を負いそうなので遠慮します」


ゆらり立ち上がった謙信様に、佐助君は懐に手を入れた。
またかんしゃく玉が出てくるかと逃げの姿勢をとったけど、違った。


佐助「実は港町で見つけたブランデーがあるんですが飲みますか?」

謙信「む?」


佐助君の懐はどらとらざえもんのポケット並みに、なんでも入るらしい。
するすると大きい瓶が出てきた。


信玄「ブランデー?飲んでやっても良いぞ。
 あぁ、チョコレートがあればいいのに」

信長「ぶらんでー?」

光秀「ちょこれーと…?」

謙信「信玄!勝手に皆に振舞うな!」

信玄「ちっちゃい事言ってると、姫に嫌われるぞ~」

「……ふふ、大丈夫です」

謙信「舞…」


笑い合う二人の周りに桃色の空気が漂い始める。


蘭丸「…なんか空気があまい~~」

佐助「蘭丸さん、そのうち胸やけと食欲不振になりますよ」

蘭丸「えっ!?」

謙信「舞、今年のクリスマスは楽しめたか?」

「ええ、現在進行形で楽しいです。謙信様!」


温かいワインを飲んだせいで身体がポカポカする。


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