第77章 聖なる夜は騒がしく

信玄「姫の慌てた顔、可愛かったなぁ。謙信？」

謙信「見るな」

信長「……今の音はなんだ」


外から訝し気な顔をした信長様が入ってきた。
その後ろに白い影が見えた。


光秀「この匂い、誰か銃でも使ったか？」

「あ、信長様、光秀さん。パーティー…じゃない、えっと宴を盛り上げるクラッカーっていう小道具を使ったんです」


信長様の赤い視線が足元に落ちた。


信長「なるほど」

佐助「まだあるのでやりましょう、信長様」

光秀「この中でやっても良いものなのか」

佐助「ええ。４連発やりましたがこの通り大丈夫です」

龍輝「僕も、もう１回やりたい」

結鈴「私も！」

謙信「俺達はいつ酒を飲めるのだ…」

「ふふ、でも楽しいですよ？」

蘭丸「お待たせ～～。燗をつけたお酒持ってきたよ♪って、もう始まっちゃった？」


お盆に徳利を乗せた蘭丸君がやって来た。
これで全員だ。


「今から二回目のクラッカーを鳴らして乾杯するところ！蘭丸君も入って？」

蘭丸「あ、佐助殿が作っていたやつ？やるやる♪」


佐助君が各自にクラッカーを配り終えた。
今度は私と謙信様の分もある。


佐助「それではクリスマスパーティーの二次会です、メリークリスマス！！」


盛大なクラッカーの音が鳴り響いて、かまくらの中は紙吹雪が舞い散った。


「あはは！！すっごい紙吹雪だね。一瞬何も見えなかった！！」

龍輝「ひゃー。１回目より紙吹雪多かったねぇ？」

結鈴「佐助君が得意のましましだよ、きっと！」

佐助「正解だ、結鈴ちゃん。１度目は謙信様と舞さんを驚かせる用で、２度目がお祝い用の紙吹雪ましましver.だ」

結鈴「ふふ～、やっぱり」

信玄「さあ、酒でも飲もう。寒いから飲んでなければやっていられない」

謙信「同感だ」


信玄様はグリューワインを、謙信様は手を加えていないワインを飲み始めた。

信長様と光秀さんは熱燗を飲み交わし、結鈴と龍輝は雪のテーブルがお気に入りらしくて、そっちで佐助君達とお茶を飲んでいる。