第77章 聖なる夜は騒がしく
佐助君「蘭丸さんが食べてるなら俺も…」
「あ、佐助君!それは謙信様用の梅シソ味……」
佐助「ん、梅の酸味でさっぱり食べられる」
蘭丸「ほんと?じゃあ俺も……」
慌てて唐揚げが乗った大皿を二人から遠ざける。
「すとーっぷ!!パーティーが始まる前になくなっちゃうよっ!
ほら皆が来たみたいだからお料理を運んで運んで!」
皆が席に着くのと同時くらいに料理が並んだ。
信長「………この血のように赤いものはなんだ」
ケチャップの赤さに信長様が戸惑っている。
「トマトっていう真っ赤な野菜を原料にしたケチャップという調味料です。
信長様は一度召し上がったことがありますよ」
信長「弁当に入っていた『なぽりたん』か」
「はい。ふふ、よく覚えていましたね。
ケチャップをあちらの時代から持ってきていたので大判振舞しました」
光秀「これはもしや『おむらいす』か?」
「えっ?なんで光秀さんが知ってるんですか?」
光秀「『まさろう』が持っていただろう。
政宗がしきりに『どんな料理なんだ』と言っていたぞ?」
「そういえば、そうでした!お二人とも記憶力が良いですね」
私なら聞き慣れない単語なんて直ぐに忘れてしまうのに。