第74章 ひとつになりたい(R-18)
どうして俺達は分かれた存在なのか。
だが分かれた存在だからこそ繋がる歓びがあるのだろう。
(溶け合えないなら触れられるところは全て触れ合わせたい」
抱えていた足をおろして汗ばんだ身体に腕を回す。
芳しい香油に舞の汗の匂いが混じり、昂った感情を甘く刺激してくる。
(愛しい)
血肉も、骨も、吐く息さえ俺のものにしたい。
髪の一本さえ惜しい。
この気持ちは初めて抱いたあの時から変わらない。
俺が持ち合わせない柔らかな身体と細い骨。
恥ずかしいなどと気にすることなどないのに…
愛しさを感じると同時に、吐精感に襲われる。
謙信「はっ…………!」
もう少し舞を味わいたかったが、溜め込んでいた子種がじりじりとせり上がってきている。
意識せずとも勝手に律動が早くなり、グチュ!グチュ!と蜜が音を立てて飛び散るった。
(っ、愛しい…!!)
こみあげてくる想いに、何故か涙腺を刺激された。
愛しいと伝えきれなくて涙が出るのか、愛しすぎて涙するのか判断できない。
(愛してる。何度言っても足りない)
伝わらない想いが乾いた飢えを引き起こす。
飢えを満たしたいと、男根が射精に備え滾っている。
抑えつけても本能は暴走して硬く、熱くなった。
伝えたい、染めたい…愛したいと本能が叫んでいる。
粘りの強い先走りが蜜壺の内部に満遍なく広がった頃だろう。
元の時代ではただの先走りの体液だと思われていたものにも、役割があるのだと500年後の書物で知った。
(子種が進みやすいように道は整えられた)
鼓動が速まる。
謙信「っ」
(もう抑えられない)
むせかえるような甘い空気が部屋に満ちる。
互いの吐息が合わさり、同時に達しようと腰が揺れる。
舞……お前が愛しい
(俺を受け止めてくれ……)
謙信「っ」
熱い
溶けてしまいそうな熱が、血と心を昂らせた。
子宮口がおりてきて、子種を吐きだせと先端を舐めるように刺激してくる。
(まだ舞が達していないというのにっ、先に達しそうだ)
下腹と腰に力を入れて吐精をこらえる。
先にイクわけにはいかない。
息が乱れ、胸が締めつけられた。
(お前を奥の奥まで白く、俺の想いの全てで染めたい)