第72章 おまけ
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玄関から大広間に着くまでに秀吉さんにガミガミくどくど叱られて、
大広間についてからは待ち構えていた武将の皆にあれやこれやと聞かれ、
事情を全て把握した皆には次々に叱られた。
「うぅ、反省しています。ごめんなさい」
と言うしかなかった。
信長「『お友達のところへ遊びに行く』が、よもや越後の謙信の所だとはな。
随分と顔が広いものだな」
「すみません……」
信長様の後ろで蘭丸君が申し訳なさそうに私を見ている。
蘭丸「信長様、皆、舞様も反省していますし、そろそろ許してあげてください。
半ば攫(さら)われるように連れて行かれたのを俺も見ていますし」
秀吉「だがその帰りに帰蝶に攫われたんだぞ?
今回は無事だったが次はないぞ。舞、お前は安土の姫っていう肩書があるんだからな……、………っ、……で、……!」
光秀「秀吉が止まらなくなったぞ、どうしてくれる」
うるさくてかなわんという顔で、光秀さんが顔をしかめている。
「す、すみません」
さっきから謝罪の言葉しか出てこない。
秀吉「聞いているのか、舞っ!」
「は、はいっ!!」
そこから四半刻、いやそれ以上にこってりと絞られて、もう足のしびれも限界に来た頃…
信長「秀吉、そのくらいにしておけ。
舞、これに懲りて自らの行動をしかと改めろ」
「わかりました」
やっと終わった…と安心したところで、信長様が私を手招いた。