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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第72章 おまけ


――――
――


「も、もう、皆で私をからかうんだから。
 顔があっつくてしょうがないんだけど」

佐助「ふっ、からかっているっていうか本気だと思うけどね」

「え?」

佐助「いや、なんでもないよ。それより酔いは少し醒めた?」


厠の帰りに廊下で佐助君と語らっていると、庭の隅っこで何かが動くのが見えた。


「ん?目が疲れたかな・・・庭の奥で何かが動いたような…」

佐助「ああ、うさぎだよ。
 寝ている時間だけど、俺達の声で目を覚ましたのかもしれない」

「え、うさぎ?見たいな」

佐助「今夜はここに泊まることになるだろうから、明日、明るくなってから見に来るといいよ。
 びっくりするくらいたくさん居るから」

「そうなんだ~。楽しみ」

佐助「謙信様が居れば、触れ合いコーナーに早変わりだ」

「え?なんで?」

佐助「本人に聞けばわかるよ、そろそろ広間に戻ろうか」

「そうだね」


立ち上がると、廊下の影から兼続さんが姿を現した。


兼続「佐助、その女は俺が広間に届ける。お前は先にいけ」

「?」

佐助「はい」


佐助君が行ってしまうと少し不安が頭をもたげた。


「あの、兼続さん…行きましょう、か」

兼続「お年玉を用意した。情熱の秘薬と城がちゃ券だ。それと今年のイケ戦カレンダー。
 あとで安土に届ける」

「え?兼続さんが私に?
 嬉しいです。ありがとうございます…」

兼続「特に意味はない。謙信様がお前に贈っていたのに家臣の俺が何も与えないのはおかしい。それだけだ」

「それでも嬉しいです」


家康並みにツンツンしてるけど、なんでか憎めない。


兼続「……まだわからんな」

「なにがですか?」

兼続「お前に言う必要はない」

「は、はぁ……」


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