第72章 おまけ
謙信「お前はいつまで他の男にうつつを抜かしている?
もっとその可憐な姿を見せろ」
「か、か、可憐………」
(そんなこと、今まで生きてきて一度も言われたことないっ!!)
佐助「舞さんが湯でタコになった」
幸村「あ?タコならその酢の物にはいってっぞ」
義元「……幸村、君、素面(しらふ)に見えて酔ってるんじゃない?」
幸村「そんなことねぇよ!まだまだいける」
兼続「佐助、あの『低反発枕』というのは普通の枕と違うのか」
佐助「あれは……、……で、首がとっても楽なんです」
兼続「それは一度試してみたいものだ」
幸村「今ちょっとだけ舞に貸して貰えばいいんじゃないか?」
兼続「………」
佐助「あ、兼続さんが好奇心と舞さんに対する対抗心の間で戦ってる」
兼続「だれがあの女になど対抗心を燃やすものか」
幸村「あ?だって謙信様をとられてるぞ、すっかり」
兼続「っ。何故謙信様はあのような女を…」
義元「兼続は舞さんをよく知らないからね。
もっとあの子のことを知れば、謙信があんな風に執着する理由がわかると思うよ」
兼続「俺は1月7日まであいつと慣れ合うつもりはない」
幸村「?」
佐助「大人の事情ってやつだ」
義元「ふっ、それはさておき、枕を貸してもらうくらいは良いんじゃない?」