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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第72章 おまけ


――――
――

幸村が案内してくれた客間で晴れ着を直し、髪を撫でつけた。


「はぁ。まだフワフワする…お風呂に入りたい…」

信玄「姫、入ってもいいか?」

「は、はい!!」


丸めていた背中をピッっと伸ばして信玄様を迎え入れた。
襖がすっと開いて信玄様が現れた。


信玄「まさか昨日の今日で、本当に君を越後に連れてくるとは、佐助もよほど無理しただろうな。
 疲れていないか?姫」

「少し疲れましたが、佐助君が斬られてはいけませんから。
 頑張ります」

信玄「ははっ、そんなに気合いれなくてもいいさ。
 謙信はいつも斬りかかる理由を探しているからな。今回は運悪く理由が君だっただけだ」

「謙信様も相変わらずですね。
 あ、こんな夜更けに言うのもおかしいですが、明けましておめでとうございます、信玄様。今年もよろしくお願いします」

信玄「明けましておめでとう。正月に、春日山でこうして君に会えるなんて、謙信のわがままもたまに良いものだな。
 さて、君が来ると聞いてささやかだがお年玉を用意しておいた。
 艶紅(1000)を50個だ。荷物は後でまとめて安土に届けさせるよ」

「わぁ……次のイベント頑張ります」


パシン!


謙信「舞、城に着いたなら何故真っ先に俺のところに来ない?」


横にどかっと座った謙信様に、腰をひき寄せられた。


「え?わ?ちょ、ちょっと休憩を…」

謙信「休憩なら俺の隣でとれば良いだろう?」

「や、ち、近いです、謙信様っ!」


(謙信様の隣でなんか休憩とれないよ!)


久しぶりに会ったけど、相変わらずオーラがある人だ。
信長様並みに威圧感半端ないこの方の隣で休憩なんてとれない。


「あんまり近づいちゃ駄目です。移動ばかりで汗をかいちゃいましたし…」


汗くさいなんて思われたら嫌だ。


謙信「気にしなくとも良い……だがその晴れ着の色は好かん。
 舞を湯殿へ案内しろ」

女中「はい」

「え?」

謙信「行ってこい。その間お前に会う着物を用意しておく」

「その晴れ着、信長様が贈ってくれたものなのに………」

謙信「何か言ったか?それ以上言うなら、お前が風呂に入っている間にその晴れ着を燃やしてやるが?」

「いってきます!」


(こ、こわっ!そうだった、謙信様はこういう人だった!)


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