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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第72章 おまけ


「新年の挨拶をしたいと蘭丸君に我儘を言いました。
 明けましておめでとうございます、顕如さん」

顕如「お前は…信長と俺の関係を知っていて挨拶に来たのか」

「それはそれ、これはこれです。
 私は顕如さんのこと、優しいお坊さんだと思っているので」

顕如「仕込み刀で脅されたというのに?」

「あれはまぁ、事故のようなものです。
 全然気にしていませんよ、フフ」


笑ってみせると、部屋の雰囲気がふと柔らかくなった。


顕如「お前のような姫を抱え、さぞかし信長も手を焼いているだろうな」

「騒々しいって、よく言われます」


顕如さんの手が伸びてきた。
頬ではなく髪に触れられ、その拍子にお線香に混じった上品な香りがした。


(け、顕如さんって良い香り…)


顕如「簪が曲がっていた。蘭丸に担がれたか?」

「あ、はい…」

顕如「舞にはもう少し色味が薄い着物が合いそうだが、よく着こなしている。
 新年早々、晴れ着を着たお前に会えるとは思っていなかった。
 明けましておめでとう、舞」


まさか挨拶を返してくれると思わず、じわじわと嬉しさがこみ上げてくる。


蘭丸「良かった。そうだ、俺からのお土産だよ。
 全武将ボイスつきメッセージ新年の挨拶ver.★」

「えぇ!?課金無しなのに、なんて豪華な…。
 ありがとう、蘭丸君」

顕如「はるばる来てくれた舞にお年玉をやらなくてはな。少し待っていろ」

「あ、お気づかいなく…」

顕如「これぐらいしかなかった、受け取ってくれ。
 餅つきを楽しむ全武将集合アクスタだ」

「な、なんでこんなものを顕如さんが……
 わぁ、でもかわいい!慶次と、秀吉さんがお餅ついてる!政宗と三成くんがお供え餅作って…。謙信様と、信玄様、信長様はお餅焼いて食べてるし…」


胸が浮き立つお年玉を貰い、蘭丸くんに促されて外に出た。

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