第72章 おまけ
おかしいな、宴の途中で着替えるなんて聞いてなかったけど……
結婚式の披露宴でもあるまいし、戦国時代の姫は宴でお色直しをするもの?
周りにいた皆も特に何も言わなかったので、そうなのかもしれない。
まずいな…
宴用の着物は今着ているものしか選んでいない。
部屋に戻ったらすぐに選ばなきゃ…
皆に中座の挨拶をして広間を出た。
蘭丸「この荷物は舞様の部屋にお願い。後は手筈通りに…」
女中「はい」
女中さんは私が受け取ったお年玉を持って去って行った。
(ん?何が手筈通りなの?)
蘭丸「舞様、会って欲しい人が居るんだ」
こちらを振り返った蘭丸くんは邪気のない笑顔で言った。