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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第72章 おまけ


――――
――

女中「舞様、舞様」

「うーん、白黒歌合戦が……」

女中「白黒……?歌合戦?
 舞様、起きてくださいませ。
 そろそろ宴の仕度をしなくてはなりませんよ」

「ん~~………宴…え、宴っ?!
 も、もうそんな時間なのっ!?」


舞は勢いよく起き上がり、暗くなっている部屋の中を見渡す。
もう一人の女中が行灯に火を灯そうとしている。


女中「あと半刻程です。ささ、お仕度しましょう。
 私達も手伝います」

「わわ、すみません」


襷と前掛けを急いで取り外した。


(あれ、布団が…誰がかけてくれたのかな)


女中「信長様より暖かい格好で来るようにと言われておりますので、ご用意しました」

「な、なんでも良いです。遅刻しないようにしなきゃっ!
 すみません、頬に枕の跡とか残っていませんか?」

女中「枕の跡はありませんが、その……よだれの跡が…」


気まずそうに指摘され、舞は飛び上がった。


「え!?大変、着替えの前に拭かなきゃ」

女中「こ、こちらにお湯の準備をしてありますのでっ」

「あ、ありがとうございます!うわぁ…前髪に寝ぐせが…」

女中「大丈夫でございます!私達にお任せください」

「はい、お願いしますっ!」


慌ただしく舞が準備をしている。


光秀「……ふっ…」


廊下で待っていた光秀は、笑いをかみ殺してそれを聞いていた。


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