第72章 おまけ
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三成「おや、舞様があんなところに。
つい先ほどまで西の廊下を拭いていたと思うのですが…」
家康「そうなの?さっき信長様からの書状を届けにきたけど」
秀吉「年末の掃除の手伝いをしていると言っていたが、世話役の仕事までして…働きすぎだな」
女中達と同じ着物を着て、襷掛けをして働く姿は女中そのものだ。
「あ!皆、お仕事お疲れ様!」
秀吉「休みながら働けよ?」
家康「こんな寒い日になんで汗かいてんの」
三成「お風邪を召されてしまいますよ」
三成が懐からくしゃくしゃの手ぬぐいを取り出して舞の汗を拭おうとする。
家康「待って。その手ぬぐい、何日前のやつ?」
三成「これですか?今朝、用意されていたモノですが…」
秀吉「はぁ…、懐にいれる時に気をつけないからくしゃくしゃになってるんだろう?
こうして、畳んで…、どうにか使えるか?」
秀吉が綺麗に畳んで舞の汗を拭いてやる。
「ふふ、ありがとう秀吉さん。三成君、あとで洗って返すね。
一日手ぬぐいがないと困るでしょ?私のと交換ね!まだ使ってないから綺麗だよ」
三成「気になさらずとも……この手拭、良い香りがしますね。
それに舞様の温もりが…。ありがたく交換させてもらいます」
三成が嬉しそうに舞の手ぬぐいを懐に入れ、舞はしわくちゃの手ぬぐいを懐に入れている。
のほほんと笑う二人だったが、秀吉と家康は心中穏やかではいられない…。