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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第72章 おまけ


信長「今日中で良いというのに忙(せわ)しいやつだ」

蘭丸「新年の宴では政宗さん達が舞様にお年玉を計画していますよ。
 信長様も用意しているんですか」

信長「用意はしてあるが、今日のはたらきの分も入れねばならんな…」


思案している信長を蘭丸がおかしそうに見ている。


蘭丸「信長様がそんなに悩むなんて珍しいですね」

信長「あやつは大抵の女が喜ぶものを欲しがらんからな」

蘭丸「確かに……特に化粧品の類は贈られても困った顔をしていますもんね
 そういえば最近気になる人ができたって聞きました」

信長「ほぉ…。相手が誰か聞いたか?」

蘭丸「いえ、そこまでは。『意気地なしだからきっと告白しないで終わるだろうな』なんて寂しいことを言っていました」


『舞様ならより取り見取りなのに』と、蘭丸が呟いている。
何か閃いたらしい信長は蘭丸に視線を向けた。


信長「ふむ、お年玉は決まりだな」


信長は既に使える状態になっていた墨に筆を浸した。

サラサラと紙に筆を滑らせ、乾いたのを確認してから封をし、蘭丸に持たせた。
蘭丸は届け先を告げられ、城を出発していった。


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