第72章 おまけ
★姫の年末年始★彡大晦日編
(第三者目線)
「信長様、おはようございます。世話役のお仕事はありますか?」
朝餉が終わった頃合いを見計らって舞が天主を訪ねてきた。
信長「この書状を家康に渡せ。特に急がん。今日中に渡して置けば良い」
「はい、わかりました。お預かりしますね」
信長「大晦日だというのに早朝から慌ただしいな。
門前の掃除ご苦労だった」
「み、見てたんですか?」
信長「ここから門は丸見えだ。あのような雑用は任せておけばよい。
貴様は新年の宴に身につける着物や帯を選びながらゆっくりしていろ」
「着物選びは楽しくてとっくの昔に済ませてしまいました♪
雑用でも済ませておけば、働く皆が5分でも10分でも早く休めるじゃないですか。
大晦日ですから、皆が少しでも早く仕事納めができるように働いているんです」
信長「良い心がけだが倒れぬようにしろ。今夜は内輪の席を用意している。
明日は朝から新年の宴だ。早めに切り上げ、休んでいろ」
「はい、わかりました。信長様も今日は早めにお仕事終わらせてくださいね!
信長様、蘭丸君、今年はお世話になりました。来年もよろしくお願いします。
では家康のところにいってきますね!」
溌溂(はつらつ)と笑うと舞は天主を出ていった。