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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第68章 たとえ離れても…



謙信「…仕方ない、三番目だ」

信玄「じゃあ俺が四番目だ。予約しておくぞ、舞。
 俺を探すなら甘味処を重点に探してくれ」


信玄様が冗談交じりの口調でパチンとウインクして寄こした。


謙信「信玄、何を悠々と待つ気でいるのだ。
 怠惰な態度で居たならば斬りつけるから覚悟しろ。
 舞、信玄なんぞ探さなくとも良い」

「いえ、そんなわけには…皆一緒でしょ?」


謙信様と信玄様のいつものやり取りが、冷えた心を温め、溶かしてくれる。


謙信「俺は家族がそろえば良い」

佐助「謙信様………俺は…」

謙信「………佐助もだ」

「ふふ、皆です。ここに居る全員、誰一人欠けることなく集まるよう探しに行きます」

謙信「本当にお前は……まぁ、それが舞だな」


うさぎを可愛がる時と同じように、頭を撫でられた。
穏やかな気持ちでそれを受け入れていると…


結鈴「結鈴は迎えにきてもらわなくても大丈夫。結鈴は光秀さんを探しに行くから」

「え?」


一番目に断られた。


龍輝「じゃあ、僕は信長様ね~」


二番目もかるーく、断ってくる。


「まだ結鈴と龍輝に力があるかわかってないんだよ?」

結鈴「いいの、いいの♪」

龍輝「三人で探せば、全員すぐ見つかるよね♪」


楽観的な二人に肩がガックリと落ちた。


佐助「俺のことは誰が迎えに来てくれるんだろう…」

蘭丸「どうせ俺達はおまけだよね、佐助殿」


信長様と光秀さんは肩を揺らしている。


信長「頼もしい子らだな、謙信」

光秀「では結鈴と龍輝には、信長様と俺が居そうな場所を後で教えておくとしよう」

謙信「結鈴、龍輝。お前たちは安土に味方するのか」

龍輝「えー?だって一緒に住んでるし」

結鈴「皆、仲良しだしねー?」

龍輝・結鈴「「皆一緒がいい!」」

謙信「………」


とぼけたやり取りが続き、いつの間にか場の雰囲気は明るいものになった。


「ふふ」


振り返ったら居なくなっていたとしても
たとえ遠く離れても

見えない繋がりと、想いはある


私はそれを頼りに必ず探し出してみせる

時の神に…抗ってみせる


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