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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第68章 たとえ離れても…


――――
――

ニャーン……


(猫さん、どうしたの。三成君はここに居ないよ)


ズシ


(お、重いっ)


仰向けで寝ていたところに、お腹の上に何かが乗った。
身体を左右に揺らして落とそうとしても何故か落とせない。


「う、うーん」


眉間に皺を寄せうんうん唸っていると、部屋の外から結鈴の声が聞こえてきた。


結鈴「きゅーすけー!あれ、どこに行ったのかな」

佐助「しー。結鈴ちゃん。まだ舞さんが寝ているから静かにね」


廊下を歩いていく音が遠ざかっていく。


(あれ……)


がば!!!


「ね、寝坊しちゃった!?」


『にゃ』


跳ね起きた私をきゅーすけが恨みがましい目で見ている。


「重かったのはきゅーすけのせいか……」


部屋には西日が差している。


「寝坊じゃない。そっか、気を失ってたんだ」


寝ている時に、この部屋で皆が何か話していた気がする。
内容は忘れてしまったけど全員居たのだけは覚えていた。


「寝室に人を入れるなんて、謙信様にしては意外だな」


それくらい皆が心配して押しかけてきたのかもしれない。


「さっさと起きて顔を見せなきゃ、それに夕飯の支度も…」


寝室の戸を開けると、きゅーすけも一緒に部屋から出てどこかへ行ってしまった。


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