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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第68章 たとえ離れても…


――――
――

佐助「話を聞く限り、舞さんの予想で間違いないと思います」

信玄「怖い思いをしただろうな、姫は大丈夫なのか」

蘭丸「ここまで自力で歩いてきたし、精神的なものだと思うけど…」

信長「時の神が動いたと気づき、大方ここに居る俺達、特に謙信の生死を心配したのだろう。
 無事な姿を目にして気が緩んだか」



気が緩んだだけじゃないの

怖い…

時の神の力が忍び寄ってくるんじゃないかって

今回は船に乗っていた『死ぬはずだった人達』がさらわれていった

でも次は?
もしかしたら次は、ここに居る誰かかもしれない

だって、ここにいる人達は全員『死ぬはずだった人達』なんだから



守りたい

謙信様を、皆を…


謙信「寝ながら泣いているのか…」


空気が動き、柔らかい布で涙を拭かれた


龍輝「ママ…起きてよ…」

結鈴「ママ……」

光秀「大丈夫だ。お前達の母は必ず起きる。
 怖い思いをしたのだ、少し休ませてやれ」


不安そうな二人の声と、それを励ます低く艶のある声。


(良かった……皆、居る…)


謙信「今度は微笑むか。寝ながら忙しいやつだな…」


謙信様の言葉に場が和む気配がした。

頭を優しく撫でてくれる手が気持ち良くて、スっと眠りの世界に誘われた。



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