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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第62章 里山に住まう


「保存食を作っていたら、佐助君が手伝ってくれるというので教えてあげていたところです…よ?」


ヤキモチやくほどじゃないですよ?と視線で訴える。


謙信「……」


二色の瞳が大量のイカと、私達の手元に移る。


謙信「俺もやる」

「えっ!?だ、駄目ですよ。謙信様。
 手が汚れてしまいますし、匂いもついてしまいますから」

謙信「佐助が良くて、俺は駄目なのか」

「も、もう!今、説明したじゃないですか。
 そういう理由じゃないです。手に匂いが着いたら、刀の柄に匂い移りしてしまいますよ?
 いいんですか?」


謙信様の指先はとても綺麗だから、あまり汚して欲しくない。


謙信「構わない。ここに来てからは、刀より斧や鉈ばかり振るっているからな」


そう言って私の隣に腰かけを持ってきて座った。

どうあってもやりたいらしい。


「しかたないですね。じゃあイカのさばき方を……」

謙信「こうか?」

「はい、それで、このように指を入れて…」


三人で捌くと、木箱のイカがどんどん減っていく。


佐助「なんだかこうしていると、長屋でお蕎麦を作ったのを思い出すよ」

「ふふ、そうだね。あと謙信様とは餃子も作ったなぁ…」


懐かしい思い出に頬が緩む。


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