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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第62章 里山に住まう


光秀「怒っていたかと思えば…急に笑い出すとはおかしな小娘だ」


腕が緩み、髪を撫でられた。

謙信様とは違う手つき、速さ……でも心地良い。


「光秀さん、あの、これからもよろしくお願いします。
 えっと…友達として?いや、友達って感じじゃないですよね。
 んーーーーーー、お隣さんとして?」


光秀さんが途端に吹き出した。


光秀「お隣さんとはなんだ。第一、俺のお隣さんは信長様と蘭丸だぞ」

「へ、部屋の配置はそうですけど!じゃあなんて言えばいいんですか?」

光秀「秀吉とは違う『たいぷ』の『おにいさん』……なのだろう?それでいい」

「そ、それって…」


わるたんの説明の一文だ。


光秀「意地悪だけど『大好き』なのだろう?
 これからは兄として思う存分苛め抜いてやろう」


にやりと意地悪く笑われて、愕然とした。


「意地悪だけど『そっと気遣ってくれる』から大好きなんです!勝手に大事なところを省略しないでください!」

光秀「わかった、わかった。この話はこれで終いだ。
 さっさと足袋を履け。謙信が戻ってきた時に裸足では言い訳にもならんぞ」


くつくつと笑われ、面白くない気分のまま足袋を履いた。
足をついてみたけど、このまま掃除を続けても平気そうだ。


「ではこのまま掃除を続けます…ありがとうございました」


雑巾を洗って絞り、また床掃除を始めた。


光秀「舞」

「?はい」

光秀「いや、なんでもない。怪我には気をつけろ」

「あ!そのことですけど、謙信様には秘密にしてくださいね?
 こんな小さな傷でも謙信様は凄く悲しむんです」

光秀「ふっ」


うっすらと笑い、光秀さんは去っていった。


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