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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第61章 姫の想い人(R-15)


熱くなっている身体を持て余し、謙信様の顔を見つめた。


謙信「どうした?」


二色の瞳は意地悪に細められている。
『触ってください』と言わせるつもりなのだろう。


(その手に乗らないんだから!もう、こうなったら…)


悔しくなって熱い身体に鞭打って、勢いよく立ち上がった。


「ど、どうもしません!仲直りできましたし、帰りますっ!」


フンと顔を背けて歩き出す。


(も、もう!いつも揶揄うんだから!謙信様なんて置いていってやる!)


謙信「待て、どこへ行く?」


少し慌てたような声を無視して歩く。


謙信「………小屋は逆方向だぞ」

「え!?」


慌てて振り返ると、謙信様が肩を震わせて笑っている。


謙信「小屋はあっちだ」


白く細い指が、私が進んでいた進路の真逆を指差した。


「っ、ありがとうございます」


恥ずかしいのを押し込め、ツンとした態度で歩き出した。
謙信様が笑いながらついてくる。


(く、くやしい~~~)


着物で歩ける最大限の歩幅でズンズン歩き続ける。

小屋が見えてきたところで謙信様の腕が私を捕えた。


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