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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第61章 姫の想い人(R-15)


「あ」


後ろから回された腕に抱きしめられ、肩口に謙信様の顔が埋められた。


「謙信様?」


胸の前で組まれた大きな手にそっと触れた。


謙信「愛している。今は言葉でしか伝えられないのがもどかしい。 お前を俺の色に染め上げたい」


組まれた手が身体のラインをなぞり、やがてお腹のあたりで止まった。
言葉の意味がわかり、せっかく落ち着いていた身体の熱が急上昇する。


「だ、駄目です」

謙信「今は、な…。しかし再びお前が明智と何かあった場合、

 たとえ外であろうと舞が嫌がろうと、お前を抱く。

 抱いて、辱め、女の口から子種が余り出てこようと注ぎ続けてやろう」


卑猥な予告にぞくっとした悪寒が走った。


「そ、そんなこと…。
 大丈夫です。光秀さんとは他の人と同じように接しますから安心してください。
 私が大好きなのは謙信様です」


言葉で信じてもらうしかない。
謙信様と目を合わせ訴えた。


謙信「ふっ、俺が知る舞に、戻ったな」

「………?」

謙信「こちらの話だ。お前はやはり真っ直ぐに物事を見ているのが似合いだ」

「はぁ……、そうですか、ね?」


よくわからず首を傾げるた。


謙信「さあ、用は済んだ。龍輝と結鈴のところへ戻ろう。
 佐助がまいってしまう前にな」

「ふふ、そうですね。でもきっと大丈夫ですよ。
 信玄様やみつひ…あ、えーと、つまり、皆で子供達を見てくれてますよ」


『光秀さん』と口走りそうになって慌てて言い換えた。
謙信様を刺激しないようにしようと思っていたのに、早速やらかしてしまった。

案の定謙信様の表情はむっとしている。


謙信「本当に舞は無防備で心配だ。
 男だらけなのだからな、明智に限らず気をつけろ」


(そんなに心配しなくても大丈夫なのに)


謙信「大丈夫などと思っていると足元をすくわれるぞ。
 舞は愛らしいのだ、自覚して振舞いを改めろ」

「え?はぁ……」


謙信様の惚れた弱みじゃないだろうか…。

そう考えながら歯切れの悪い返事を返して小屋に戻った。


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