第61章 姫の想い人(R-15)
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そうして一体どれくらい経ったのか。
謙信様が離してくれた時には、私は酩酊状態のようになり、足腰に力が入らなくなっていた。
謙信「繋がれはしないが、大方満足だ」
謙信様は爽やかささえ感じる笑顔を浮かべ、着物の袷を元に戻してくれた。
「は、恥ずかしい……」
頭がぼーっとして、くらくらする。謙信様に身体を預けた。
(それに……)
謙信様の愛撫に反応してしまった身体が熱い。
内側に熱がこもっているようだ。
謙信様に抱っこされた状態で身じろぎしていると、やっぱり気づかれてしまった。
謙信「どうした?身体が疼くのか?」
「うずくっ!?そ、そんなことないですっ!」
図星をさされ、そっぽを向いた。
(身体が疼くなんて…気のせい、きのせい、キノセイ)
謙信「上の口は素直じゃないな」
謙信様の手が着物の裾を乱した。
「だ、だめです!」
両手で着物を押さえたのに、謙信様の手はそれより早く着物の下に入り込んでいた。
器用に襦袢をどけ…
クチ…
「ぁっ!」
長い指先が身体の中心に届くと、身体は跳ね、かすかな水音が聞こえた。
謙信「唇と胸を可愛がっただけでこうなったのか?」
「あ、それは……」
謙信「なんだ?」
言葉を引き出そうと、謙信様がわざと追及してくる。
(その通りです、なんて恥ずかしくて言えないっ)
もう会えないかもしれないと思った謙信様に再会できて、光秀さんのことで揉めてしまったけど許してくれて…また愛してくれるんだと嬉しかった。
身体は正直なもので口づけされながら甘い展開を期待し、花を柔らかく開かせ蜜をあふれさせた。
現代で毎夜愛された身体は、謙信様と目が合うだけで熱を上げてしまう。
謙信様の指は花芽ばかりを弄び、溶けている中心には触れてくれない。
謙信「目で強請ってもこのままだ。素直に言わなければやめるぞ?
ああ、舞はやめてほしいと訴えていたか」
指先があっさりと離れ、謙信様は着物の裾を元に戻してた。
「あ……」
(このままやめちゃうの…?)
身体が寂しさを訴えている。