第57章 双子
(一気読み姫様のためのほっとひと息たいむ)
✿佐助くんとひと息✿
夜中にお邪魔してごめん
ワームホールが開く兆候があったから越後から急いで来たんだ
元気だった?(少し眠そうだな)
スマホで小説を読んでたら眠いのに眠れなくなった?
舞さんはしっかり者なのに、そんな時もあるんだな。意外だ。
良い方法がある
バラバラバラ………
ここにありったけのマキビシを置いた。
ひとつだけ仲間はずれのマキビシがあるんだけど、どれか探してみて
これだけトゲが短い?違うな
これだけ色が違う気がする?違うよ
………
……
ふっ、眠れたみたいだな
眠れない時は無駄に思えるような、けど集中力を要する単調作業をすると眠くなる
正解はこれだ
見た目は他と変わらない
この間一緒に山を散策した時に君が見つけてくれた特別なマキビシなんだ
俺の宝物だけど、君に見分けがつくはずがない
ちょっと意地悪問題だったね
今夜は話そびれたから、明日また君の部屋に忍んでくるよ
ワームホールが開く前に俺の気持ち、聞いて貰おうと思ったんだ
君が眠ってしまって安心したような残念なような…
ふっ、起きている時も可愛いけど、寝てる時も可愛いんだな……
君のこと、好きなんだ
明日はちゃんと言わせて欲しい
おやすみ、舞さん