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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉
第56章 窮地を救うは誰の手か
ひゅう
風が吹く。
ドクン、ドクンと心臓が脈打ち、口から出てきそうだ。
(まだだ)
チャンスを伺う。
座って休んでいた時は違う方から風が吹いていた。
風向きが変わる可能性は大いにある。
いつでも走り出せるようにと、握っていた龍輝の手から力を抜いた。
「っ!」
風がピタリとやんだ。
ヒュン!
「!?」
何かの風切り音が聞こえた。
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